MeiTeiは、モダンピアノには、大きく2つのデザインコンセプト、2つのフレームタイプ、2つのリムタイプがあるように思う。
コンセプトの1つは剛体指向であり、もう1つは弾体指向だ。そしてタイプとは、応力に対しそれぞれが動く方向の違いで、フレームは張力方向の両端が上反りするタイプと下反りするタイプ、リムは、そのインナーケースを伴わない部分が内傾するタイプと外傾するタイプである。応力変化を設計に反映するのは建築設計でも同じことで、どのような建物でも、応力変化を構造計算に含まないことはない。
ただ、フレームが反るときリムにかかる応力の方向を考えると、上反りならリムは内傾しそうにみえ、下反りなら外傾しそうにみえるので、タイプについては単純のために、フレームの2つのタイプに限定して考えることにしたい。
多数のメーカーの製品を修理した訳ではないので、振り切ったデザインのピアノを知らないだけの可能性も高いが、完全な剛体も弾体もないからには、MeiTeiには、あらかたのデザインはこれらの組み合わせに思える。